2024/08/01 10:00


気温や湿度が高くなるにつれて気を付けたいのが「熱中症」です。熱中症は予防法を知っていれば防ぐことができる病気の総称です。正しい知識を身に付けて熱中症を防ぎ、夏を元気に過ごしましょう。


こまめに水分と塩分を一緒に摂ろう

汗をたくさんかくと、水分と一緒に電解質(イオン)も失われます。
水分と電解質(イオン)の補給には塩分が含まれるイオン飲料がオススメです。

子どもを観察したとき、顔が赤く、ひどく汗をかいている場合には、深部体温がかなり上昇していると推測できるので、涼しい環境下で水分塩分を補給し、十分な休息を与えましょう。誰かがついて見守り、良くならなければ、医療機関へ連れて行くようにしましょう。

水分補給には、発汗量に相当する量を補えばよいのですが、汗の量は個人の身体サイズ、そのときの気象条件、運動強度によって大きく異なり、一律には決まりません。そこで勧められるのが、「のどの渇き」に応じた自由な飲水です。それによって、適量の水分が補給されることが多くの研究調査で明らかにされています。

飲料は0.1 ~ 0.2% の食塩と糖質を含んだものが効果的で、一般のスポーツドリンクが利用できます。ただし、余り糖質濃度が高くなると胃にたまりやすく好ましくありません。エネルギーの補給を考慮すれば、 4 ~ 8%程度の糖質濃度がよいでしょう。
出典:公益財団法人 日本スポーツ協会「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」より

近年、運動前に一時的に深部体温を下げる「プレクーリング」という概念が提唱されており、その方法としてアイススラリーが用いられています。活動前に飲むだけで、あらかじめ深部体温を下げることができ、その後の体温上昇を抑制するアイススラリーは、熱中症対策の新しい選択肢として日常の様々なシーンでの活用が期待されています。



アイススラリーとは、細かい氷の粒子が液体に分散した状態の飲料で、流動性が高いことから通常の氷よりも体の内部を効率よく冷やすといわれています。